B/Btタイプの設計構造


●“Simple is the best”をモットーに歪音の発生源を少なくするため極力振動物をなくした構造に勤めました。(設計思想:図7のC)どうしても必要と思われるレスト受け・リフター/IFC(インサイドフォースキャンセラー)はやわらかなプラスチック(ABS)を使用し、不要振動が軽減出来る様な構造としました。


音質に最も左右されるアームパイプにはステンレス鋼の硬い素材を使用しております。結果として音質は立上りの良いスカッとした音に仕上げました。


音質の要となる支点部がひ弱な構造の場合、音質に直接響きます。本機では、4つの大型ベアリングがしっかりと支え、共振やブレを防ぎ、かつなめらかなトレース能力をもたせています。


各部品の接合部は、接着剤を極力避けてぴたりと面接触するように設計しています。特に、ベアリング受けの組立には、細心の神経を配って組み上げております。


●アームの曲り率は、まっすぐな棒を振り回す暴れ構造にならないよう苦心しました。(L型の棒を振り回すと、手に余分なねじり力がかかることをイメージしてください)その上で、最も的確な場所に「振動吸収構造体」を配置し、効果的に共振をダンプさせました。

【Bタイプ】

【Btタイプ】
アームの内側にはグレードの高いポリの繊維、カーボン繊維で防振


●ウェイト部は立ち上がりを悪くしない構造で、異なる材質のダンパー材を使用し、広い帯域にわたって不要振動を吸収しています。

【Bタイプ】

【Btタイプ】
4重ダンパーを使用し、音の全帯域に対応した振動吸収構造体をより効果的に配置