【取付位置の確認】
⑴ 製品に同封している取付用型紙を使ってトーンアーム支点(取付ネジ部)の穴開け位置を決めます。
⑵ レコードを置くターンテーブル中心軸(スピンドル)に取付用型紙左隅の「ターンテーブルスピンドル位置」と示した穴(φ7mm)に差し込みます。
⑶ ベース取付穴位置はシートを回し上から見て45度付近に決めます。
⑷ ターンテーブルの中心軸から穴径までの長さは、9吋|214mm、10吋|239mmです。
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*確認事項
⑴ ウェイトの後部がダストカバー(ダストカバー付きの場合)に当たらないように、ダストカバー端から縦横とも70mm以上あることを確認下さ い(ダストカバーが無い場合には端からの縦横サイズは気にしなくても 大丈夫です)。
⑵ ベース取付ナットが周囲に当たらないか、ナットが閉まるか、出力コードが周囲に当たらないかご注意下さい。取付ボードが厚くネジの長さが足りずナットが閉まらない場合はロングのオプションベースをご検討下さい[MH-244LS]。オプションベースの詳細寸法は、別売品Sの図面をご参照下さい。
⑶ トーンアームの水平可動範囲がレコードの内周まであるか、トーンアームが使い勝手の良い範囲で稼動するかをご確認下さい。
⑷ ベースの取付ナットを占める際にはトーンアームに力が掛からないようにして下さい(ベースを取り付けた後にトーンアームをつけて下さい)。
⑸ 取付プレートに取り付ける方は当社専用のオプションプレート(別売品)をお使い下さい。
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【アームの高さ調整】
⑴ トーンアームの高さはレコードの上にカートリッジの針を置いた時にアームパイプが水平になるように調整します。
⑵ カートリッジの高さは各社まちまちですが、高さの平均値16mmのカートリッジを取付ける場合、高さが低いカートリッジを取り付けるための余裕を取り、リフトを2mm上げベース取付穴上面からアームパイプの中心線までの寸法を43mm(図①(B)参照)にします。カートリッジのヘッドシェル取付け面からトーンアームパイプ中心迄は4mm(図①(C)参照)、高さが16mmのカートリッジを取付けた場合、43(16-4)=31mmとなり、ベース取付穴上面からレコード上面までの寸法は31mm(図①(A)参照)、グランツはこの31mmを設計値としています。なお16mmより高さの低いカートリッジ、例えば14mmのカートリッジを取付けた場合リフトを2mm下げます(リフトを一番下まで下げた状態)。なお、リフトを2mm下げなくても、±2mm程度の誤差であれば殆ど音質には影響はありません。また、ターンテーブルが高い場合は、ベース取付穴上面からレコード上面までの寸法で39mm(図②(A)参照)まで、10mmリフトアップして使用も出来ます。10mmリフトアップ出来ることで高さの高いカートリッジやターンテーブル上に厚めのシートを敷くことも出来ます。
⑶ 高さ調整ネジ2カ所(ベースの横と後ろ)をゆるめアームを持ち上げ水平確認をします。高さ調整ネジの位置 はターンテーブルの反対側が使い勝手が良いようです。
⑷ 高さが決まったら高さ調整ネジ2ケ所を閉めます。
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特にお問い合が多いSME試聴用オプションプレートをご紹介します。
○取付型試聴用簡易プレート
・音質上100%の性能が出ませんが簡易試聴用としてご使用ください。
・トーンアームの取付ナットがSME台座の穴に少し接触してしまう事がありますので、穴幅(穴径)の寸法を事前にご確認下さい。
・オプションベース(MH-244)のナットはスパナ締め付け用の幅が30mmです。殆ど取付可能のようです。
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【取付後の調整】
アームを取付けましたら最後にアームの調整方法をご説明いたします。
⑴ プレアー水平確認をします。プレアー全体が水平になってるか、プレアーの高さ調整用足ネジを回して調整します。
⑵ 出力コードを差し込みます。そしてトーンアームを仮付けしたらウェイトを回しながら取り付けます。
⑶ ヘッドシェルにカートリッジを取り付け、アーム先端に差し込みロックナットをゆっくり回して閉めます。前方からカートリッジを見て、傾いていたらシェルを持って傾きを修正して下さい。固いようでしたら、アーム先端下側にあるシェル傾き調整ネジをほんの少し緩めて 修正してみて下さい 。
⑷ 調整時IFCの作動によってアームが(レコード外周に)動いてしまう為、IFC目盛を0にして下さい。
⑸ トーンアームの水平バランスは、針がレコード面とレスト受けの間の位置で調整をしますが、レコードに当たらないように注意して下さい。
⑹ アームレスト受けのロックを外し、ウェイトを回してアームパイプが水平になるようにバランスを取ります。
⑺ ウェイトの目盛だけを回して目盛値を0にして下さい。次にウェイトを回してカートリッジの針圧値に合わせて下さい。(約2g位です)
⑻ レコードをターンテーブルに置きます。
⑼ ヘッドシェルのフックをもってレコード盤の上に静かに置きますが、レコード面上に小さな紙を敷きその上に針先を置いて下さい。
(10) アームパイプが水平になるように調整用の2本のネジを再度緩め高 さ調整をして下さい(調整しやすい方のネジで調整し最後にもう片方のネジを止めて下さい)。
(11) アームリフターのレバーを上げた状態で針先が5~10mm位浮いているように、アームリフター高さ調整ネジを緩めて調整します(レコードを傷を付けないよう細心の注意を払って作業して下さい)。
(12) レコードを実際に音を出して内周に行ったとき、針がトレースできずに内周に持ってかれるようでしたら、IFC目盛を少しずつ上げ針飛びしないレベルで止めて下さい。(目盛の数値は針圧と同じ数値に合わせるものではありません)。
グランツのトーンアームはトレース感度が良いので、IFCは必要なければ0でお使い下さい。この構造物による歪音がなくなります。
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【出力コードの接続】
(1) トーンアームの5Pプラグ溝に出力コードのピンを合わせ、しっかり押し込みます。
(2) ピンジャック(RCA)はPhono端子の付いたアンプに接続。そしてアース線をアース端子に接続。
(3) ボリュームを少し上げ「ブー音」が出たら接触不良です。カートリッジとへッドシェルリード線、ヘッドシェルとトーンアームの接続点、トーンアームプラグと出力コードの接続点、出力コードとアンプの接続点を御確認下さい。特にアンプへのアース線を御確認下さい。アース 線が接続されていないと「ブー音」が出ます。
【ヘッドシェルの取付】
(1) ヘッドシェルはアームパイプ先端の着脱ロックナットを緩めてヘッドシェルを取付けて下さい。
(2) 前から見て傾いていたら、着脱ロックナット(①)後ろの下側ネジ(②)を緩め、シェルの傾きを修正して、再びネジ(①)を締めて下さい。
【カートリッジの取付】
(1) ヘッドシェルにカートリッジを取り付けてください。下の図のように針先から根元までが50mmになるようにフィンガーをM2.6のネジで締めます(±2~3mmの誤差は問題ありません)。
注意:このヘッドシェルはカートリッジからの漏れ振動をしっかりサポートする為、カートリッジ本体の心臓部により近い場所にヘッドシェルを固定したスリムな構造になっております。ネジ締めは必要以上に締め込まないでください。繊細なカートリッジが変形することがあります。
(2) リード線の接続は、図のように接続してください。
【針圧の調整】
(1) ウェイトを左右に回転させて水平バランスをとってください。
(2) 次に、目盛リングだけを廻して”0”をカーソルに合わせます。
(3) そしてウェイトを左に廻して規定値の針圧をかけてください。(目盛の数字はgを表します。5gの場合は1周後(これで3g)さらに2まで回します)
【インサイドフォースキャンセラー(IFC)の調整】
(1) まずプレヤーの水平を水準器で合わせて下さい。
(2) インサイドフォースキャンセラーは、ネジBをゆるめ、b方向に動かして調整します。(本来インサイドフォースキャンセラーは針圧に比例するもので、針先の形状とレコード盤への接触条件で変動するためツマミの数値はふってありません)
(3) 内周に針飛びする場合はインサイドフォースキャンセラーを多くかけてください。調整後、ネジBを軽く締めてください。特に針飛びを起こさないようでしたら、インサイドフォースキャンセラーは外しても構いません。(よりいっそうクリアな音質をお楽しみいただけます)
(4) 再びインサイドフォースキャンセラーを使用する際には、Φ2mmのネジ2本をしっかりねじこみ、ウェイトの動きがC方向にスムースに動くように、調整ネジAで、a方向に動かして固定してください。